「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」補助金の申請におけるポイントを解説していきます。
こちらは委員審査の中で、提案に当たって考慮されていることが望ましいとされたポイント、他の提案と差別化を図ることができる可能性があるとされたポイント、低い評価となる恐れのあるポイントをまとめたものです。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」補助金の公式サイトにも記載されています。
- 審査における4つのポイント
- 4つのポイントへの審査コメントの紹介
- 採択率UPのチェックリスト
- 完全解説BOOKの無料プレゼントと弊社について
審査における4つのポイント
1.提案内容において、ターゲット層の課題・ニーズ及び転職先の産業・企業の課題・ニーズが適切に把握されており、それらを繋ぐ一貫性のある取組内容(キャリア相談対応、リスキリング提供、転職支援)となっているか。
2.各プロセス(広報、キャリア相談対応、リスキリング提供、転職支援)で質を高めるための工夫がなされているか。
3.提案内容を実施するに当たって、実現性が高い実施体制、スケジュール、支出計画等になっているか。
4.本事業により特に高い成果が期待できるか(社会に与えるインパクト、リスキリング講座やサービスの新規性・独創性、転職率、類似事業での実績、賃金引上げの度合い等)。
4つのポイントへの審査コメントの紹介
1.提案内容において、ターゲット層の課題・ニーズ及び転職先の産業・企業の課題・ニーズが適切に把握されており、それらを繋ぐ一貫性のある取組内容(キャリア相談対応、リスキリング提供、転職支援)となっているか。
一次審査
• 事業者独自の特徴をより意識して、強みを生かしたリスキリングを提供するなど、特徴的な取組が提案書から分かりやすく読み取れることが望ましい。
• 職場で経験してきた/転職先で経験する OJT を考慮してリスキリング内容の選定を行うことで、計画的なキャリア形成が可能になり、他の提案との差別化を図ることができる可能性がある。
• 支援対象となる人材像や出口が不明瞭な場合、到達するレベルやリスキリング後の活躍先についての具体性が乏しくなり、そうした提案は、低い評価となる恐れがある。
二次審査
• 支援対象の人材像と転職先の産業や職種が明確であり、そのために必要なリスキリング講座を提供することが読み取れる提案は他の提案との差別化を図ることができる可能性がある。
• 支援対象者のキャリアゴールを明確にし、丁寧なキャリア選択を促していることが読み取れる提案であることが望ましい。
三次審査
• リスキリングによって習得できるスキルが、転職先の業界・職種や市場ニーズと照らして、適切な内容やレベルとなっており、当該内容について丁寧に説明が行われていることが望ましい。
• 転職先の業界・職種や市場について綿密に調査を行い、今後必要となる人材像が読み取れるよう、具体的に説明されていることが望ましい。
2.各プロセス(広報、キャリア相談対応、リスキリング提供、転職支援)で質を高めるための工夫がなされているか。
一次審査
• 提案書では補助事業の各支援プロセスの記載が求められるが、事業者によって得意な部分が異なるため、一部の支援プロセスの記載が薄くなるなど、明瞭なものと不明瞭なもので二極化している。全ての支援プロセスについて丁寧な提案が行われていることが望ましい。
• 提供されるリスキリングコンテンツは、オンラインによるものが多かったが、転職先で必要なスキルによっては、実地研修とセットで取り組むべきものもある。リスキリング後の転職先の想定に応じて適切な支援方法が検討されていることが望ましい。
• 転職後の離職率を下げる観点から、キャリア相談やリスキリング提供において、専門機関や教育機関と連携する取組も見られ、こうした提案は他の提案との差別化を図ることができる可能性がある。
二次審査
• 転職先で必要なスキルによっては、座学による講座受講のほかに実地研修もセットで取り組むべき分野もある。リスキリング後の転職先の想定に応じて適切な講座内容や実施方法が検討されていることが望ましい。
• キャリア相談とリスキリング提供の実施事業者が異なる場合、個人が適切に支援を受けられているか把握する観点から、実施事業者間の具体的な連携方法について記載されていることが望ましい。
三次審査
• 転職支援について、具体的な転職先の候補を示すなどの実現可能性が読み取れる提案であることが望ましい。
• 支援を受ける個人が在職中であるということを踏まえて、転職まで学び続けられるための離脱防止の工夫が提案書から読み取れることが望ましい。
3.提案内容を実施するに当たって、実現性が高い実施体制、スケジュール、支出計画等になっているか。
一次審査
• 支援対象の人数に対して支援側の人数が極端に少ない場合や、支援者1人が複数の役割を担うこととなっている場合など、実施体制面で実現可能性に乏しい又は支援が手薄になると想定される提案は低い評価となる恐れがある。支援を実施するに当たっては、十分な体制が構築された提案であることが望ましい。
• 支援対象となる在職者の勤務時間等の事情を勘案した設計が行われていることが望ましい。
• リスキリング提供について、単に、カリキュラムの修了や資格取得に留まるのではなく、追加的な工夫により、学びの質を担保できる取組が提案されている場合には、他の提案との差別化を図ることができる可能性がある。
二次審査
• 自社の企業規模に比して、過大な成果目標を掲げている等の実現可能性を考慮できていないと想定される提案は低い評価となる恐れがある。補助事業の実現性やクオリティを担保する観点から、規模に合った成果目標を設定することが望ましい。
三次審査
• 複数の事業者と連携して申請する場合には、キャリア相談、リスキリング提供、転職支援を一体的に行うことができるよう、事業の性質を踏まえて連携する事業者の選定が適切であるか、事業者間のコミュニケーション方法が実効的であるか等について考慮されていることが望ましい。
• キャリア相談において、適切な実施体制が整備されているか、事業従事者をどのように確保するか等について、丁寧な説明が行われていることが望ましい。
4. 本事業により特に高い成果が期待できるか(社会に与えるインパクト、リスキリング講座やサービスの新規性・独創性、転職率、類似事業での実績、賃金引上げの度合い等)。
一次審査
• 単に人気のあるリスキリングコンテンツや事業者の既存の取組から考えるのではなく、カーボンニュートラルや建築業における DX など社会的なニーズや社会課題の解決につながるような提案が行われていることが望ましい。
• 提案に当たっては、リスキリングを受講した人を雇用する受け皿が十分にあることが明確になっていることが望ましい。
二次審査
• 画一的な講座や基礎的な講座だけでなく、社会的なニーズである人材不足産業や成長産業への労働移動を意識した提案が行われることが望ましい。
三次審査
• 成長産業や人材不足産業への労働移動の実現の観点から、異業種・異職種からの人材流入を促すような提案である場合、社会的なニーズに対応していると読み取ることができ、他の提案と差別化を図ることができる可能性がある。
• 競合の多い分野のサービスを提供する場合は、サービス内容や得られる成果(転職率、賃金引上げの度合い等)等における独自性や特徴が読み取れる提案であることが望ましい。
採択率UPのチェックリスト
上記のポイントから弊社独自でチェックリストを作成しました。
クリックしていただければダウンロード可能です。
申請を考えられている場合は以下の点が考慮されているか必ずチェックしましょう。
(本ページにある4つの審査のポイントも記載しております)

完全解説BOOKの無料プレゼントと弊社について

株式会社イチドキリは「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」補助金の申請支援社数が日本で最も多い会社です。
また代表の私自身が株式会社リクルートで「スタディサプリ」、株式会社レアジョブで「レアジョブ英会話」等といったリスキリング領域で営業や事業開発を経験してきたからこそ、より本質的なご支援が可能です。
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記事の執筆者
株式会社イチドキリ 代表取締役
徳永 崇志
兵庫県の実家で、競走馬関連事業を展開する中小企業を営む家庭環境で育つ。
岡山大学を卒業後、大手SIerでエンジニアを経験し、その後株式会社リクルート法人営業に携わる。株式会社レアジョブではAIを用いた新規事業の立ち上げに従事し、リリース1年で国内受験者数No.1のテストに導く。株式会社素材図書で役員を務めた後、株式会社イチドキリを設立。中小企業向けに、補助金獲得サポートや新規事業開発や経営企画のサポートをしている。Google認定資格「Google AI Essentials」を2024年に取得済。