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事業再構築補助金は終了!新事業進出補助金の不採択理由と採択率を上げる秘訣

    更新日:

    2026/01/31

    公開日:

    2026/01/31

    事業再構築補助金は終了!新事業進出補助金の不採択理由と採択率を上げる秘訣

      事業再構築補助金は終了!新事業進出補助金の不採択理由と採択率を上げる秘訣

      事業再構築補助金が終わってしまい、「次はどの補助金を狙うべきか」「新事業進出補助金で不採択になった理由が分からない」と不安を感じている方は多いはずです。

      この記事では、事業再構築補助金終了後に始まった新事業進出補助金の仕組みや、第1回公募の採択率(約37%)という厳しい現実、その裏側にある具体的な不採択理由を整理して解説します。さらに、「新規性」「市場性」「実行体制」「財務計画」といった審査の重要ポイントを押さえながら、採択率を高めるための実践的な改善ステップも紹介します。

      この記事を読み進めることで、自社の申請がなぜ通らなかったのかを客観的に把握し、次回公募で採択を勝ち取るための具体的な打ち手が見えるようになります。

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      【速報】2026年の補助金制度が大きく変わった!事業再構築補助金は終了、新事業進出補助金へ移行

      【速報】2026年の補助金制度が大きく変わった!事業再構築補助金は終了、新事業進出補助金へ移行

      2024年3月に実施された事業再構築補助金第13回公募を最後に、本制度は完全に終了しました。2025年度からは「中小企業新事業進出補助金」が新たにスタートしています。

      この移行は単なる名称変更ではなく、制度の趣旨そのものが大きく転換されています。事業再構築補助金は「コロナ回復」という緊急支援の性格が強かったのに対し、新事業進出補助金は「中小企業の成長促進」と「構造転換への投資支援」に重点が置かれた制度です。具体的には、事業再構築補助金の「成長枠」の内容を引き継ぎつつ、より新規性と市場性を重視する審査基準へと進化しました。

      中小企業基盤整備機構が事務局を務める新事業進出補助金は、2025年4月から公募を開始し、すでに第1回公募の採択結果が発表されています。補助事業期間は交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)と設定されており、制度移行により、申請を検討する事業者は新たな要件と審査基準への対応が求められています。

      出典:事業再構築補助金: トップページ|中小企業庁
      出典:新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について|中小企業基盤整備機構

      新事業進出補助金の採択率は約37%【第1回公募結果】

      新事業進出補助金の第1回公募では、応募件数3,006件に対して採択件数は1,118件、採択率は37.2%という厳しい結果となりました。これは3社のうち約2社が不採択になる計算であり、決して簡単に採択される補助金ではないことがわかります。

      業種別に見ると、採択率には大きな差が生じています。最も採択率が高かったのは製造業で51.9%、次いで建設業や卸売業・小売業が続きました。一方で、宿泊業・飲食サービス業は採択率が最も低い結果となっており、業種によって審査の厳しさに違いがあることが読み取れます。

      この37.2%という採択率は、事業再構築補助金の第1回公募時の36.0%とほぼ同水準です。事業再構築補助金では第2回以降に採択率が45%程度まで上昇し安定していましたが、後期の第12回では26.5%まで低下していました。新事業進出補助金においても、今後の公募回によって採択率が変動する可能性があるため、早期の申請と十分な準備が重要になります。

      出典:新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について|中小企業基盤整備機構

       不採択になる2つの大きな原因:形式的ミスと実質的な問題

       不採択になる2つの大きな原因:形式的ミスと実質的な問題

      新事業進出補助金の不採択理由は、大きく以下の2つに分類されます。

      1. 形式的なミス
      2. 実質的な問題

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 形式的なミス

      申請書類の不備や手続き上のミスによる不採択は、事前の確認で完全に防げる失敗です。補助対象者や補助対象事業の要件を満たさない場合、審査の対象にすらならず即座に不採択となります。

      具体的には、GビズIDプライムアカウントの未整備、必要書類の提出漏れ、添付資料のミス、見積書のルール違反などが該当します。見積書に関しては、無許可業者からの見積りは虚偽扱いで不採択・取り消しの対象となり、金融機関や支援者と「みなし同一」とされる先への発注も禁止されています。

      出典:応募申請ガイド|中小企業新事業進出補助金

      2. 実質的な問題

      実質的な問題は、事業計画書の内容自体に起因する不採択理由です。公募要領で記載を求められた項目が不明確、根拠が不十分、計画に不備がある、またはそもそも取り組む事業が不適切な場合に不採択となります。

      「4つの不(不明・不十分・不備・不当)」という観点で自己診断すると、実質的な問題が見えてきます。顧客やニーズが曖昧で「不明」、売上見込やKPIの根拠が浅く「不十分」、提出書類の入力漏れで「不備」、対象外経費や過度に楽観的な収益計画で「不当」といった問題です。特に、新市場性または高付加価値性の客観データが弱い、競争戦略が薄い、マーケティングや集客・体制・資金計画が浅いといった点は、審査で厳しく見られる要素となります。

      新事業進出補助金が求める「新規性」とは何か?

      新事業進出補助金が求める「新規性」とは何か?

      新事業進出補助金では、「製品等の新規性」と「市場の新規性」という2つの新規性が要件として定められています。

      これらは新事業進出要件を構成する必須条件であり、いずれか一方でも満たさなければ申請そのものが認められません。さらに審査項目では、自社基準の新規性に加えて「社会にとっての新市場性」も評価されるため、単に自社にとって新しいだけでは高評価を得られない構造になっています。

      「製品等の新規性」とは、事業者が過去に製造・提供したことのない製品やサービスであることを指します。ここで求められるのはあくまで事業者にとっての新規性であり、「日本初」や「世界初」といった社会全体における新規性を意味するものではありません。

      「市場の新規性」とは、新たに展開する製品・サービスが既存事業とは異なるニーズや属性(法人/個人、業種、行動特性など)を持つ顧客層に向けて提供されることを意味します。例えば、アイスクリーム店が新メニューとしてかき氷を販売する場合、提供する商品は異なりますが顧客が同じ属性(飲食客)であるため、市場の新規性要件を満たさないと判断されます。

      審査項目として設定されている「新市場性」は、要件とは異なり社会全体を基準とします。新製品等のジャンル・分野の社会における一般的な普及度や認知度が低いものであるかが問われ、自社にとっての新規性を超えた社会的な新規性が求められます。

      【新規性・市場性の不足】最も多い不採択理由7選

      【新規性・市場性の不足】最も多い不採択理由7選

      新事業進出補助金の不採択理由で最も多いのは、新規性や市場性の不足です。新規性・市場性不足で不採択となる主なパターンは以下の7つです。

      1. 既存事業の延長と判断される
      単なる延長や拡大と見なされ、新規性要件を満たさないケース

      2. 新事業進出指針の要件を満たしていない
      3つの要件(製品等の新規性・市場の新規性・事業活動の相当程度の変更)のいずれかが欠けているケース

      3. 製品・サービスの新規性が乏しい
      容易な改変や単なる組み合わせと判断されるケース

      4. 市場の新規性(新しい顧客層)が不明確
      ターゲット顧客が曖昧で、顧客層の違いを説明できないケース

      5. 差別化戦略が描けていない
      競合との差別化が不明確で、事業の有望度が低いと判断されるケース

      6. 新規性や差別化の根拠が不十分
      客観的なデータや統計による裏付けがないケース

      7. ビジネスモデルの新規性がない
      製品・サービスに新規性があっても、ビジネスモデル全体として新規性がないケース

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 既存事業の延長と判断される

      既存事業の単なる延長や拡大と見なされると、新規性要件を満たさず不採択となります。

      新事業進出補助金では「製品等の新規性」と「市場の新規性」が必須要件であり、これまで製造・提供したことのない製品やサービスを、既存事業とは異なる顧客層に提供する必要があります。事業承継のケースでは注意が必要です。承継した事業内容をそのまま新規事業として申請した場合、それは既存事業の延長とみなされます。

      2. 新事業進出指針の要件を満たしていない

      新事業進出指針で定められた3つの要件(製品等の新規性・市場の新規性・事業活動の相当程度の変更)を満たさない場合、申請要件そのものを満たさず不採択となります。

      この3要件は申請の最低条件であり、1つでも欠けていれば審査の対象外となります。特に注意が必要なのは市場の新規性です。新たに展開する製品・サービスが既存事業と異なるニーズや属性を持つ顧客層に提供される必要があり、顧客が変わらない場合は要件に合致しないと判断されます。

      3. 製品・サービスの新規性が乏しい

      製品やサービスそのものの新規性が乏しいと、審査で低評価となります。

      容易な改変や単なる組み合わせによる新商品・サービスは評価が低くなる可能性があり、減点項目にも明記されています。審査では、製品等の新規性が自社にとって真に新しいものであるか、社会的な新市場性を有するかが問われます。ジャンル・分野の区分も重要で、適切な区分ができていないと審査で不利になります。

      4. 市場の新規性(新しい顧客層)が不明確

      ターゲット顧客が曖昧で、市場の新規性が不明確な場合は不採択理由となります。

      新事業進出補助金では、既存事業とは異なる属性の顧客層に向けた事業展開が要件として定められているため、顧客層の違いを明確に説明できなければなりません。市場の新規性を証明するには、既存顧客と新規顧客の属性の違いを具体的に示し、それぞれのニーズの違いを客観的なデータで裏付ける必要があります。

      5. 差別化戦略が描けていない

      競合との差別化戦略が不明確な場合、事業の有望度が低いと判断され不採択となります。

      審査項目「新規事業の有望度」では、市場に十分な規模があるか、また他社と差別化されているかが重視されます。「誰にどう勝つのか」「代替手段との比較」が曖昧な競争戦略の不在は、典型的な不採択理由です。差別化の源泉となる自社の強みを明確にし、それが市場でどのように機能するかを論理的に説明することが求められます。

      6. 新規性や差別化の根拠が不十分

      新規性や差別化を主張していても、その根拠となる客観的なデータや統計が不十分な場合は不採択となります。

      審査基準では「新製品等の属するジャンル・分野の社会における一般的な普及度や認知度が低いものであるか、それらを裏付ける客観的なデータ・統計等が示されているか」が明記されています。市場調査データ、顧客ニーズ調査、競合比較データなど、第三者が納得できる客観的な根拠を示す必要があります。

      7. ビジネスモデルの新規性がない

      製品やサービスに一定の新規性があっても、ビジネスモデル全体として新規性がない場合は評価が低くなります。

      多くの企業で同時期に類似テーマ・設備の申請が集中した場合、「一時的流行による過剰投資」と見なされ、計画書の市場分析通りの実施が困難と判断され減点される可能性があります。単なる設備導入ではなく、それによって実現される新しい価値提供の仕組みや、収益構造の変革まで含めたビジネスモデル全体の新規性を示すことが重要です。

      【市場性・成長性の不足】採択されない事業計画の特徴6選

      【市場性・成長性の不足】採択されない事業計画の特徴6選

      市場性や成長性の不足は、新規性と並んで不採択の大きな要因です。市場性・成長性不足で不採択となる主なパターンは以下の6つです。

      1. 市場規模の分析が甘い

      2. ターゲット顧客が曖昧

      3. ニーズの裏付けがない

      4. 競合分析が不十分

      5. 自社の強みを活かせていない

      6. 収益計画の根拠が薄い

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 市場規模の分析が甘い

      市場規模の分析が不十分で、継続的な売上・利益を確保できる見込みが示せない場合は不採択となります。

      審査項目では「補助事業で取り組む新規事業が、自社がアプローチ可能な範囲の中で、継続的に売上・利益を確保できるだけの市場規模を有しているか、成長が見込まれる市場か」が明記されています。市場規模を示す際には、客観的なデータや統計が不可欠です。日本全体の市場規模だけでなく、自社がアプローチ可能な範囲における実質的な市場規模を示すことが重要です。

      2. ターゲット顧客が曖昧

      ターゲット顧客が不明確で、誰に対してどのような価値を提供するのかが分からない事業計画は不採択となります。

      ターゲット顧客を明確にするには、属性(法人/個人、業種、規模、年齢層、所得水準、行動特性など)を具体的に定義し、その顧客層の規模や特性を客観的なデータで裏付ける必要があります。「幅広い顧客」「一般消費者」といった曖昧な表現では、事業の実現可能性を審査員に伝えることができません。

      3. ニーズの裏付けがない

      顧客ニーズの存在を客観的に裏付けるデータがない場合、事業の有望度が低いと判断され不採択となります。

      ニーズを裏付けるには、顧客へのヒアリング結果、アンケート調査、テスト販売の実績、引き合い状況、業界レポートなど、実際に需要が存在することを示す具体的な証拠が必要です。単に「このようなニーズがあると考えられる」という推測だけでは、審査で評価されません。ニーズの大きさと自社製品・サービスがそのニーズにどの程度応えられるかを、定量的に示すことが重要です。

      4. 競合分析が不十分

      競合他社の分析が浅く、自社の優位性を明確に示せない場合は不採択理由となります。

      審査項目では「競合分析を行い、顧客ニーズに基づいて、自社が競合他社と比較して明確な優位性を持つこと」の説明が求められています。競合分析では、直接的な競合だけでなく、代替製品・サービスも含めた幅広い競争環境を把握する必要があります。具体的なデータや比較表を用いて客観的に示す必要があります。

      5. 自社の強みを活かせていない

      既存事業で培った強みやノウハウを新規事業に活かせていない計画は、実現可能性が低いと判断されます。

      自社の強みを活かすには、SWOT分析などを通じて自社の強み(技術力、顧客基盤、ブランド力、人材など)を明確にし、それらが新規事業においてどのように競争優位性につながるかを具体的に説明する必要があります。全く経験のない分野への進出では、参入障壁を乗り越える方法や必要なリソースの確保方法を示さなければ、実現可能性が疑われます。

      6. 収益計画の根拠が薄い

      売上・利益の見込みを示す収益計画の根拠が薄く、実現可能性が疑われる場合は不採択となります。

      収益計画では、売上高の算出根拠(ターゲット顧客数×購入頻度×単価など)を具体的に示し、その前提となる数値の妥当性を客観的なデータで裏付ける必要があります。また、コスト構造、損益分岐点、投資回収期間なども明示し、事業として成立することを論理的に説明することが求められます。

      【実行体制の問題】投資規模と人員体制のミスマッチ4選

      【実行体制の問題】投資規模と人員体制のミスマッチ4選

      新規事業の実現可能性を評価する審査項目では、事業を適切に遂行できる体制が整っているかが重要なポイントとなります。実行体制の問題で不採択となる主なパターンは以下の4つです。

      1. 人員計画が具体的でない

      2. 代表者や役員の経歴と事業内容が一致しない

      3. 協力会社との連携が不明確

      4. 事務処理能力に不安がある

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 人員計画が具体的でない

      人員体制が曖昧で、誰がどの役割を担うのかが不明確な場合は不採択理由となります。

      人員計画を具体化するには、プロジェクトメンバーの氏名・役職・担当業務を明記し、それぞれの経験やスキルが事業遂行に適していることを示す必要があります。「人材、事業規模の妥当性については詳細な根拠が欲しい」という不採択理由も実際に報告されており、投資規模に見合った人員配置ができているかの説明が不可欠です。

      2. 代表者や役員の経歴と事業内容が一致しない

      代表者や役員の経歴・スキルが新規事業の内容と合致していない場合、事業遂行能力に疑問を持たれ不採択となる可能性があります。

      全く異なる業種への転換の場合は特に注意が必要です。代表者や役員が新規事業に関連する業界経験やノウハウを持っていない場合、なぜその事業を成功させられると考えるのか、どのように必要な知識・技術を獲得するのかを明確に説明する必要があります。

      3. 協力会社との連携が不明確

      外部企業や専門家との連携が必要な事業において、その連携体制が不明確な場合は実現可能性が疑われます。

      連携の具体性を示すには、協力会社名、連携内容、役割分担、契約形態などを明記し、可能であれば協力意向書や覚書などの証拠書類を添付することが有効です。「具体的なスケジュールが見えてこない」という不採択理由もあり、外部との連携を含めた実施スケジュールを詳細に示すことで評価が高まります。

      4. 事務処理能力に不安がある

      補助金の申請・管理に必要な事務処理能力が不足していると判断される場合、採択が見送られる可能性があります。

      補助金は交付後も詳細な実績報告や証憑書類の整理が必要なため、これらを適切に処理できる体制を説明する必要があります。小規模事業者の場合は、認定支援機関や税理士・会計士などの専門家のサポート体制を明記することで、事務処理能力の不安を解消できます。

      【財務計画の甘さ】資金繰り計画が不十分な3選

      【財務計画の甘さ】資金繰り計画が不十分な3選

      補助金は基本的に後払い方式であり、まず事業者が自己資金や借入金で事業を実施し、完了後に補助金が清算される仕組みです。財務計画の甘さで不採択となる主なパターンは以下の3つです。

      1. 自己資金の証明ができない

      2. 資金調達の見通しが不明確

      3. 資金繰り計画が杜撰

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 自己資金の証明ができない

      自己資金のみで補助事業を実施する場合、その資金力を証明できなければ実現可能性が疑われます。

      自己資金の証明には、直近の決算書、預金残高証明書、資金繰り表などを用いて、補助事業の実施に必要な資金を確保できていることを客観的に示す必要があります。新規事業の融資審査でも「必要資金に対する自己資金の割合の大きさ」が重要な要素とされており、自己資金の割合が極端に小さいと審査に落ちる可能性が高くなります。

      2. 資金調達の見通しが不明確

      金融機関からの借入が必要な場合、その調達見通しが不明確だと不採択理由となります。

      公募要領では、金融機関等から資金提供を受けて補助事業を実施する場合、「金融機関による確認書」の提出が必要とされています。資金調達の計画がきちんと立っておらず、めどを付けられないと、採択の可能性が低くなります。金融機関による確認書は、事業計画の確認を受けたことを証明する書類であり、全体の資金調達計画を明確に示す必要があります。

      3. 資金繰り計画が杜撰

      事業期間中および事業完了後の資金繰り計画が杜撰で、事業継続性に疑問がある場合は不採択となります。

      補助金は後払いのため、事業実施中は全額を自己負担または借入で賄う必要があり、その間の資金繰りが回らなければ事業が頓挫します。資金繰り計画では、月次の収入・支出を具体的に示し、補助金入金までの資金ショートがないことを証明する必要があります。また、補助事業完了後の売上計画や返済計画も含めた中長期的な資金繰り表を作成し、事業の持続可能性を示すことが求められます。

      新事業進出補助金と事業再構築補助金の違いを理解する

      新事業進出補助金と事業再構築補助金の違いを理解する

      新事業進出補助金は事業再構築補助金の後継制度として2025年に新設されましたが、両者には明確な違いがあります。

      事業再構築補助金が「ポストコロナ・ウィズコロナの経済社会の変化対応」を目的としていたのに対し、新事業進出補助金は「新市場・高付加価値事業への進出を後押しし、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていく」ことを目的としています。事業再構築補助金は「危機からの回復」、新事業進出補助金は「進出」と成長を目的とした前向きな投資支援という点で大きく異なります。

      補助金額と補助率にも違いがあります。以下の表で主な相違点を比較します。

      項目新事業進出補助金事業再構築補助金(成長枠)
      目的新市場・高付加価値事業への進出による成長促進コロナ禍からの経済社会の変化対応
      予算1,500億円(既存基金の活用)1,000億円(令和6年度)
      補助上限額従業員数に応じて最大9,000万円従業員数に応じて最大7,000万円
      補助率1/2中小企業1/2(大規模賃上げ時2/3)
      対象企業業績に関係なく新市場へ進出する企業業績が悪化した企業

      補助対象経費にも一部違いがあります。新事業進出補助金では建物費、機械装置費、システム構築費、技術導入費、専門家経費などが対象となり、事業再構築補助金にあった広告宣伝費や販売促進費、研修費などは対象外となっています。

      新事業進出補助金の採択率が厳しい理由【事業再構築補助金との比較から学ぶ】

      新事業進出補助金の採択率が厳しい理由【事業再構築補助金との比較から学ぶ】

      新事業進出補助金の第1回公募における採択率は37.2%と厳しい結果となりましたが、これは事業再構築補助金の第1回公募時の36.06%とほぼ同水準です。

      採択率が厳しい理由として、審査基準の厳格化が挙げられます。事業再構築補助金の初期回では、コロナ禍からの経済回復支援という性格が強く、比較的幅広い事業が対象となっていました。しかし、新事業進出補助金では「新市場性」または「高付加価値性」のいずれかを満たすことが必須要件となり、社会全体における一般的な普及度や認知度の低さを客観的なデータで証明する必要があります。

      事業再構築補助金との比較から、新事業進出補助金の特徴的な厳しさが見えてきます。以下の表で採択率の推移を比較します。

      補助金名公募回応募件数採択件数採択率
      事業再構築補助金第1回22,229件8,015件36.06%
      事業再構築補助金第2回20,800件9,336件44.88%
      事業再構築補助金第3回20,307件9,021件44.42%
      事業再構築補助金第13回3,100件1,101件35.5%
      新事業進出補助金第1回3,006件1,118件37.2%

      予算規模も採択率に影響を与えています。事業再構築補助金は総予算1兆1,485億円という巨額の予算が投じられましたが、新事業進出補助金は1,500億円の既存基金の活用となっており、予算規模が小さくなっています。今後の公募では採択率が35%前後で推移すると予想されており、十分な準備と専門家の支援が不可欠です。

      過去の事業再構築補助金から学ぶ:採択率が40〜50%台から約25〜27%へ低下した背景

      過去の事業再構築補助金から学ぶ:採択率が40〜50%台から約25〜27%へ低下した背景

      事業再構築補助金の採択率は、当初45~50%前後で推移していましたが、後期には大幅に低下しました。

      第1回から第10回までは概ね40~50%台を維持しており、応募者の約半数が採択される状況でした。しかし、第11回公募では採択率が26.5%まで急落し、第12回は26.47%、第13回は35.5%と、従来の半分程度の水準で推移する厳しい状況となりました。

      採択率低下の背景には、予算規模の縮小があります。事業再構築補助金は2021年の開始当初、総額1兆1,485億円という巨額の予算が確保されていましたが、年を追うごとに予算が削減されていきました。第12回公募からは制度の抜本的見直しが行われ、予算が大幅に縮小されたことで、採択件数も大きく減少しました。

      以下の表で事業再構築補助金の採択率の推移を示します。

      公募回応募件数採択件数採択率
      第1回22,231件8,016件36.1%
      第2回20,800件9,336件44.9%
      第3回20,307件9,021件44.4%
      第6回15,340件7,669件50.0%
      第7回15,132件7,745件51.2%
      第10回10,821件5,205件48.1%
      第11回9,207件2,437件26.5%
      第12回7,664件2,031件26.5%
      第13回3,100件1,101件35.5%

      もう一つの要因として、審査基準の厳格化が挙げられます。申請件数が累積するにつれて、申請者の質が向上し競争が激化したこと、また制度の成熟に伴い審査側も評価基準を厳しくしていったことが影響していると考えられます。

      この教訓は新事業進出補助金にも活かせます。第1回公募の採択率37.2%は、事業再構築補助金の後期と同水準であり、今後も厳しい競争が続くと予想されます。早期の段階から高品質な事業計画書を作成し、加点項目を漏れなく押さえることが採択への近道となります。

      出典:補助金交付候補者の採択結果|事業再構築補助金

      採択率を上げる4つのアクション

      採択率を上げる4つのアクション

      採択率37.2%という厳しい競争を勝ち抜くには、戦略的なアプローチが必要です。採択率を向上させるための具体的なアクションは以下の5つです。

      1. 審査の観点から事業計画を練り直す

      2. 加点項目を漏れなく押さえる

      3. 認定支援機関など専門家の知見を活用する

      4. 次回公募の要件変更も見据えて準備する

      それぞれ詳しく解説していきます。

      1. 審査の観点から事業計画を練り直す

      審査項目に沿って事業計画を徹底的に見直すことで、採択率を大幅に向上させられます。

      新事業進出補助金の審査は「補助対象事業としての適格性」「新規事業の新市場性・高付加価値性」「新規事業の有望度」「事業の実現可能性」「公的補助の必要性」という5つの観点から評価されます。各審査項目で求められる要素を具体的に盛り込むことが重要です。

      2. 加点項目を漏れなく押さえる

      加点項目を戦略的に活用することで、採択の可能性を大きく高められます。

      主な加点項目として、再生事業者(中小企業活性化協議会等から支援を受けている事業者)、最低賃金枠申請事業者、大きく売上が減少し業況が厳しい事業者などが挙げられます。数日で取得できる制度もあるため、申請前に加点要件を満たせるものがないか確認することが重要です。加点項目を複数組み合わせることで、競合他社との差別化を図ることができます。

      3. 認定支援機関など専門家の知見を活用する

      認定支援機関や専門家のサポートを受けることで、採択率を大幅に向上させられます。

      専門家の支援により、事業計画書の構成や論理展開、データの裏付け、収益計画の妥当性など、多角的な視点からブラッシュアップが可能になります。特に小規模事業者の場合、事務処理能力への不安を解消するために、税理士・会計士などのサポート体制を明記することで評価が高まります。

      4. 次回公募の要件変更も見据えて準備する

      補助金制度は公募回ごとに要件や審査基準が変更される可能性があるため、最新情報を常にチェックすることが重要です。

      次回公募に向けた準備では、第1回公募の採択傾向を分析することが有効です。業種別の採択率や採択事例を研究し、自社の事業計画がどのように評価されるかを予測することができます。事前準備に十分な時間をかけ、要件変更にも柔軟に対応できる体制を整えることが、採択への最短ルートとなります。

      採択されるための事業計画書の作成6ステップ

      採択されるための事業計画書の作成6ステップ

      事業計画書は採択の成否を決める最重要書類です。中小企業基盤整備機構が提供する事業計画テンプレートを使用し、公募要領に定められた11項目の記載内容を漏れなく盛り込む必要があります。

      採択されるための具体的な作成ステップは以下の6つです。

      STEP1:現状分析と戦略の明確化

      STEP2:新規性の証明

      STEP3:市場分析と競合比較

      STEP4:実施体制とスケジュールの具体化

      STEP5:収益計画と補助の必要性

      STEP6:必要書類の準備と提出

      それぞれ詳しく解説していきます。

      STEP1:現状分析と戦略の明確化

       既存事業の内容と自社の強みを整理し、SWOT分析を通じて新規事業の必要性を論理的に導き出します。自社の強みは他社と比較して記述し、「同業他社では外注対応が多いが、当社は〇〇の工程を内製化しているため…」といった具体例を示すことで説得力が増します。

      STEP2:新規性の証明

       製品等の新規性と市場の新規性の両方を満たすことを示し、さらに「新市場性」または「高付加価値性」のいずれかを客観的なデータで裏付けます。新市場性を主張する場合は、ジャンル・分野の社会における一般的な普及度や認知度が低いことを、統計データや業界レポートで証明する必要があります。

      STEP3:市場分析と競合比較

       市場規模、成長性、ターゲット顧客を具体的に示し、競合他社との差別化ポイントを明確にします。「誰に」「何を」「どうやって」提供するのかを冒頭で明確に述べることが効果的です。

      STEP4:実施体制とスケジュールの具体化

       代表者・現場責任者・協力業者の役割分担を体制図で示し、月別スケジュール表で「契約→発注→納品→設置→試運転→販売開始」と時系列で明記します。許認可が必要な場合は「〇月までに食品営業許可を取得予定」など、リスク要因とその対策も含めて記載することで実現可能性を高められます。

      STEP5:収益計画と補助の必要性

       付加価値額の年平均成長率4.0%以上、賃上げ計画の達成シナリオを具体的に示します。公的補助の必要性では「資金不足だから」ではなく、「当社単独での投資は可能だが、他の成長戦略との両立は難しく…」といった戦略的理由を添えることが重要です。

      STEP6:必要書類の準備と提出

       事業計画書に加えて、決算書(直近2期分)、労働者名簿、納税証明書、金融機関確認書などを準備し、GビズIDプライムアカウントを取得して電子申請システムから提出します。添付書類確認シートを活用し、提出漏れがないように最終チェックを行うことが採択への最後の鍵となります。

      株式会社イチドキリの補助金コンサルティングで採択を実現

      株式会社イチドキリは、補助金申請支援に特化した専門コンサルティング会社として、数多くの中小企業の採択実現をサポートしています。

      新事業進出補助金の採択率37.2%という厳しい競争環境において、専門家のサポートは採択可能性を大幅に高める重要な要素です。イチドキリの補助金コンサルティングは、単なる申請書作成代行ではなく、事業戦略の立案から採択後の実行支援まで、一貫したサポートを提供しています。

      イチドキリの強みは、補助金制度への深い理解と豊富な採択実績にあります。

      新事業進出補助金の申請を検討されている事業者の方は、ぜひ株式会社イチドキリの補助金コンサルティングサービスをご活用ください。専門家の知見を活用することで、採択率を劇的に向上させ、貴社の成長戦略を確実に実現へと導きます。

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      新事業進出補助金の不採択理由に関するよくある5つの質問

      新事業進出補助金の申請を検討する際、不採択に関する疑問や不安を抱える事業者は多くいます。

      以下では、不採択理由に関してよく寄せられる5つの質問に回答します。

      Q1. 不採択理由は具体的にどの程度教えてもらえますか?

      不採択となった詳細な理由については開示されません。

      中小企業基盤整備機構の公式FAQには「不採択となった詳細な理由についてはお答えできません。理由開示および異議の申立は一切受け付けておりません」と明記されています。応募申請ガイドにも「採択結果についての理由開示及び異議申立は一切受け付けておりません」と記載されており、個別の不採択理由を知ることはできません。

      Q2. 何度も不採択になる場合、どうすれば良いですか?

      何度も不採択になる場合は、事業計画の根本的な見直しが必要です。

      重要なのは、同じ内容で繰り返し申請するのではなく、不採択の原因を客観的に分析し、抜本的に改善することです。「4つの不(不明・不十分・不備・不当)」の観点から自己診断を行い、顧客やニーズの明確化、根拠データの充実、書類の完璧な準備、収益計画の現実性といった点を改善します。また、認定支援機関や専門コンサルタントの助言を受けることで、第三者の視点から計画の弱点を発見できます。

      Q3. 認定支援機関によって採択率は変わりますか?

      認定支援機関の選択は採択率に影響を与える可能性があります。

      補助金申請支援の経験が豊富な認定支援機関は、審査基準のポイントを熟知しており、採択されやすい事業計画書の作成ノウハウを持っています。認定支援機関を選ぶ際は、過去の採択実績、補助金申請支援の専門性、事業計画策定における具体的なサポート内容を確認することが重要です。

      Q4. 自分で申請するのと専門家に依頼するのでは、どちらが良いですか?

      自社で申請することも可能ですが、採択率を高めるには専門家のサポートを受けることを強く推奨します。

      新事業進出補助金は「申請できる企業がかなり限られている」「書類の量が多い」「ルールがややこしくて理解しづらい」といった難しさがあり、自力での申請は相当な時間と労力を要します。専門家に依頼するメリットとして、審査基準を熟知した事業計画書の作成、客観的なデータによる裏付け、加点項目の漏れない活用、形式的ミスの防止などが挙げられます。

      Q5. 不採択になった後、同じ事業計画で再申請できますか?

      同じ事業計画での再申請は可能ですが、推奨されません。

      前回不採択となった事業計画をそのまま提出しても、同じ理由で再び不採択となる可能性が高いためです。不採択後の再申請では「よりブラッシュアップされた計画にする」ことが成功の鍵となります。具体的には、市場調査データの追加、競合分析の強化、収益計画の精緻化、実施体制の具体化など、前回の計画から明確に改善された内容を示す必要があります。

      まとめ:2026年の補助金制度を理解し、採択への最短ルートを走ろう

      事業再構築補助金が2024年に終了し、2025年から新事業進出補助金へと移行したことで、中小企業の成長支援制度は新たな段階に入りました。

      採択への最短ルートは、過去の不採択理由から学び、審査の観点から計画を練り直し、加点項目を漏れなく押さえ、専門家の知見を活用することです。株式会社イチドキリのような補助金申請支援の専門家と協力することで、採択可能性を劇的に高められます。

      新事業進出補助金は、中小企業が新たな市場に挑戦し、企業規模を拡大させるための強力な支援制度です。制度の要件と審査基準を正確に理解し、戦略的に申請準備を進めることで、あなたの事業成長を確実に実現できます。今すぐ公式サイトで最新情報を確認し、採択への一歩を踏み出しましょう。

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      記事の執筆者

      株式会社イチドキリ 代表取締役
      徳永 崇志

      兵庫県の実家で、競走馬関連事業を展開する中小企業を営む家庭環境で育つ。
      岡山大学を卒業後、大手SIerでエンジニアを経験し、その後株式会社リクルート法人営業に携わる。株式会社レアジョブではAIを用いた新規事業の立ち上げに従事し、リリース1年で国内受験者数No.1のテストに導く。株式会社素材図書で役員を務めた後、株式会社イチドキリを設立。中小企業向けに、補助金獲得サポートや新規事業開発や経営企画のサポートをしている。Google認定資格「Google AI Essentials」を2024年に取得済。

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